REPERTOIRE
パライアッタム(Paraiattam)
南インド・タミル地方のパライと呼ばれる太鼓に、タミル語で舞踊を意味するアッタムが結びついた「太鼓舞踊」です。パライは元来ダリットと呼ばれる不可触民の人々のアイデンティティを示す重要な太鼓でしたが、今では広く愛され、パライアッタムもあらゆる場面で演奏される人気の民俗舞踊となりました。タミルナードゥ州を代表する民俗舞踊で、タッパアッタムとも呼ばれます。
カラガッタム(Karagattam)
カラガムという小さな壺を頭に載せて、マリアンヌ女神を讃えながら優雅に踊る、タミル地方の伝統的な民俗舞踊です。オウムを頂きに配し煌びやかな装飾を施した壺を、そのまま頭に載せて踊るダンスで、絶妙なバランスと身体の動きのなかに輝く美しさを表現します。
クンミ(Kummi)
タミルナードゥ州の民俗舞踊で、女性たちによって円になって踊るのが特徴です。手を打ち鳴らしながらかがみ、そして起きあがってを繰り返し、皆で一緒になって日々の労働の疲れを癒し心をあわせて楽しみます。各自がどんな違いをもっていても、ひとつの円となって踊ることで一体になることを実感できる、エネルギッシュな踊りです。
オイラッタム(Oilattam)
同じくタミルナードゥ州の民俗舞踊で、オイラッタムは「美しい舞踊」という意味です。元々は男性によって踊られていましたが、近年女性も踊るようになりました。当舞踊団では美しい布を手に軽快にステップを踏みます。
シャクティ舞踊団について
インド・タミルナードゥ州ディンディガル市を本拠地として、シスター・チャンドラ率いる舞踊団シャクティは、パライアッタムほか多くの舞踊や歌、寸劇の上演を通じて、女性のための社会運動を行ない各地に大きな影響を与えています。シャクティは女性でパライアッタムを演奏する先駆的存在です。
- シャクティ(Sakthi Folk Arts)
シャクティ舞踊団(©Sakthi Folk Arts)
ヌリッティアンジャリのメンバー黒川妙子は、パライ文化の研究のため1999年からシャクティと親交があり、所属するICLC国際識字文化センターも、手漉き紙づくりの指導やインド農村こどもキャンプなどに長年協力しています。このためシャクティが2009年に来日した際、ヌリッティアンジャリ創立メンバー全員がシスター・チャンドラの指導を受けました。また2015年のシャクティ再来日にも尽力し、ワークショップや舞台公演を行いました。
シスター・チャンドラとシャクティのメンバー(2015年来日)